漢方もお茶も中医学という中国文化が原点・・紅茶編③
こんにちは、
鳥取にあるイヌイ薬局で、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを原因から、食事や漢方のお薬,スキンケアで完全な改善を目指すお手伝いをしている、アトピー性皮膚炎アドバイザーの乾(いぬい)です。
私の薬局にはたくさんのアトピーに悩む方が相談に来られます。が、その相談のなかで気がついたことを、このブログで詳しくお伝えします。
昨年

漢方もお茶も中医学という中国文化が原点①ウーロン茶編
http://atopy-druginui.jp/blog/archives/2130
で
おつたえしたとうり、実はお茶のルーツは漢方の生薬と同じと言われています。
世界で最初のお茶となった、中国茶を発見したのは「神農(シンノウ)」さんという人(神)で、この「神農」さんは、毎日毎日草の葉や根や実などを飲んだり食べたりして、その植物の薬効をまとめた「神農本草経(シンノウホンゾウキョウ)」という漢方生薬のバイブルともいえる記録を残したと言われています。が、ある日白い花が咲く茶の木をみつけて飲んでいると整腸作用があることに気づいて、以後は毒を中和するための解毒や、長寿のくすりとして用いられるようになったと言われています。
ですから、お茶もそもそもは健康維持のために漢方薬よりも作用が穏やかで、味や香の良いものという位置付けだったようです。
中国茶の基本は色で分けると
緑茶(ルーチャ)
青茶(チンチャ)
紅茶(ホンチャ)
白茶(パイチャ)
黄茶(ホアンチャ)
黒茶(ヘイチャ)
の6種類ですが、日本の緑茶に相当する緑茶(ルーチャ)と、ウーロン茶に代表される青茶(チンチャ)、プーアル茶に代表される黒茶(ヘイチャ)については前回おはなししました。
漢方もお茶も中医学という中国文化が原点①ウーロン茶編
http://atopy-druginui.jp/blog/archives/2130
漢方もお茶も中医学という中国文化が原点②黒茶編
http://atopy-druginui.jp/blog/archives/2281
今日は紅茶についてです。
紅茶(ホンチャ)
さらに完全発酵させたのが紅茶で、実は紅茶のルーツも本当は中国です。が、輸出が中心で中国国内ではかつてあまり普及しなかったため、紅茶といえばイギリスといわれるようになってしまったようです。中国の紅茶は渋みが無く飲みやすいのが特徴です。有名なキームン紅茶(安徽省)などはほのかな甘さがあります。
ミルクや砂糖などを入れずに、そのまま飲むのが基本ですが、中国ではあまりポピュラーではなかったのですが、最近の中国では富裕層を中心に高級紅茶に人気が集まっています。
最近、中国で人気なのは
「金駿眉 紅茶」といわれる紅茶でキームン紅茶のようにほのかで上品な甘味にこころいやされる思いがします。思わず瓶入りの茶葉を買い求めてしまいましたが1000元(日本円で2万円)以上しました。80℃くらいのお湯でいれるのがコツだそうです。色合いは、お湯に入れた瞬間さっと赤くなるような不自然さがなく自然な色合いが時間の経過とともににじみ出てきます。漢方の生薬と同様に、お茶にも深いものがあります。
お茶については、中国での研修時のたのしみのひとつでもあります。ほんとに数えきれないくらいのお茶の種類がありますので、折に触れてご紹介させていただきます。

乾 康彦
鳥取で大型ドラッグストア兼調剤薬局、相談薬局を5店舗経営。1990年より薬局の店頭で根本治療にふさわしい漢方による相談を始める。
2006年に中国で漢方の専門家として認められる国際中医師(現:国際中医専門員)認定証を取得。
生理不順、不妊、皮膚病、糖尿病、生活習慣病、ダイエット、便秘などの店頭相談は、5万件を超える。
「治療よりも予防 予防よりも養生」の思いを大切に、最近では忙しい現代人が安心安全に使える食材やスキンケア製品・「養麗(ヨウレイ)」シリーズの開発提供も行っている。http://atopy-druginui.jp

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