ステロイドって何?アトピーの治療に使われるお薬

こんばんは、
鳥取で創業90年のイヌイ薬局で、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを
食事や漢方のお薬,スキンケアで根本的な改善のお手伝いをさせていただいている

3万件以上の相談から薬剤師がお肌のことを徹底的に考え開発したオールインワンゲルクリーム

アトピー性皮膚炎アドバイザーの
コナン(conan)こと乾(いぬい)です。

私たちのイヌイ薬局(http://www.druginui.biz/)には毎年1000件以上のアトピーに悩む方が相談に来局されます。
きょうは、現在の医療機関で使われるお薬についてお伝えします。

アトピー治療に使われるお薬 目次

○アトピー性皮膚炎によく使われる外用薬
○軟膏・クリーム・ローション・基材の使い分け
○漢方との併用・脱ステロイドについて

日本でも、年々増え続けるように見受けられるアトピー性皮膚炎ですが、中医学や漢方での改善の前にまずは医療機関を受診される方も多いと思います。現在一般的な医療機関を受診されたときの代表的な治療についてお伝えします。

医療機関でアトピー性皮膚炎と診断されると、まずは外用薬=ぬり薬が処方され、さらに痒みの度合などに応じて内服のお薬も投薬されることもあると思います。それぞれのおくすりについてお知らせしておきます。

 

○アトピー性皮膚炎に良く使われる外用薬=塗り薬

アトピー性皮膚炎に使われる外用薬について、たくさんの種類がありますがお薬の成分から分類すると

1、ワセリン

2、抗ヒスタミン剤

3、ステロイド剤

4、免疫抑制剤

等に分かれます。

 

1、ワセリンは日本薬局方では白色ワセリンと命名されていますが、

石油から得られた炭化水素類の混合物を生成して得られた白色の軟膏で乾燥した皮膚の保湿のために投薬されます。皮膚表面にパラフィンの膜を張り水分の蒸散を防ぐことによって保湿します。アトピー性皮膚炎の方々の肌は殆ど乾燥を訴えられますのでよく他の外用薬などと組み合わせながら投薬されます。また、医療機関でなくても薬局で白色ワセリンとして数百円~販売されています。精製度によって値段も様々な様ですが、ハンドクリームとして有名なユニリーバ社の「バセリン」もこのワセリンです。

 

2、抗ヒスタミン剤

抗ヒスタミン剤は、かゆみの直接的な原因となる「ヒスタミン」に結合して痒みを抑えてしまう成分です。「ヒスタミン」は、通常は私たちが起床時に微量に分泌され眠くならないよう覚醒に働きますが、皮膚や粘膜上に放出されると皮膚の炎症や痒みの原因になり、鼻粘膜上に放出されると「くしゃみ、鼻水」の原因になり、気管支粘膜上に放出されると「咳や喘息」の原因となります。虫に刺されたときなどにも、その部位にヒスタミンが放出され痒みを引き起こします。抗ヒスタミン剤はこのヒスタミンの働きを抑えます。虫刺されの塗り薬として有名な「ウナ」や「ムヒ」などが代表になりますが、アトピー性皮膚炎などの慢性的な炎症による痒みに対しては作用が限定的で、大量に放出されるとかゆみ止めとしては追いつきません。また、内服薬としての作用もありますが「眠気」などの副作用が有り、忙しい現代では余り使われなくなりました。抗ヒスタミン剤のなかでも、特に眠気の強い「ジフェンヒドラミン」という成分は、現在では「ドリウェル」などの睡眠導入のお薬として使われています。かつての副作用が、現在の主作用と言えます。

 

 

3、ステロイド

アトピーの慢性的な痒みに対して良く使われるのが、このステロイド剤で2、抗ヒスタミン剤の数十倍の作用が有ると言われています。私たちの、腎臓の上にある副腎から分泌されるホルモンで副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、炎症をおさえる効果が高く痒みが速やかに収まるので現在の皮膚科での腫瘍な治療薬となっています。ただ、長期の連用により

皮膚の委縮、毛細血管の拡張、免疫抑制による感染症

などの副作用もあり、適切に使用することが重要な外用薬です。一般的には、作用の強さに比例して副作用の確率も上昇しますのでステロイド剤の強度をお伝えしておきます。

ステロイドは作用の強さに応じて

1weak

2medium

3strong

4very strong

5strongest

などに分類されています。

2018年時点での代表的なステロイド剤を以下にお伝えしておきます。

1weak

このweeekは主に薬局での取り扱いになります

2medium

リドメックス・アルメタ・キダベート・ロコイドなど

3strong

メサデルム・ボアラ・ベトネベート・リンデロン・フルコート

4very strong

フルメタ・アンテベート・マイザー・リンデロンDP・ネリゾナ

5strongest

デルモベート・ダイアコート

などになります。現在、ステロイド剤を使用中の方は参考ください。

ご参考までに、薬局で市販されているのは1weak~3stongまでになっています。

4のverysrong、5のstrongestは医療機関のみで処方されます。

 

 

4、免疫抑制剤(プログラフ)について

免疫抑制剤については、元来は、臓器移植時の拒絶反応を抑制するために開発されたお薬ですが、

3、ステロイドの副作用

を回避するために最近よく使われるようになりました。免疫を抑制することで炎症が収まり痒みも軽減しますが、文字どおり免疫を抑制しますのでカンジダやヘルペスなどの感染のリスクが上昇しますので、この免疫抑制剤も適切な使用が重要です。

 

 

○軟膏・クリーム・ローション基材の使い分け方

以上、医療機関で投薬されるおくすりについてお知らせいたしましたが、いづれも適切に使用することが大切です。特に、皮膚科ではお薬の基材の使い分けが重要なので以下

軟膏・クリーム・ローション(液剤)の付き合分けの目安をお伝えしておきます。

 

・軟膏

皮膚炎については、軟膏が基本になりますが感触的にベタベタしているのが難点ですが

ジュクジュクしている浸出部位には軟膏が最も適しています。

・クリーム

クリームについては、感触が良いので使い安いのですが浸出部位などのようにジュクジュクしているとはじかれてしまい、効果を出すことができません。サラっとした感触は体幹などに適しています。

・ローション

ローション(液剤)は市踏力が強いのですが蒸発しやすく持続力が無いので、頭部などの毛髪部位や皮膚が角化した部位に適しています。

 

以上、外用薬の基材によるお薬の塗り分けの目安としてください。

 

○漢方との併用・脱ステロイドについて

以上ご紹介したお薬は、一般的に漢方のお薬と併用は可能です。ただ、冷え性の方の身体をあたためるようなお薬は痒みがましますので医療機関などでご確認ください。

そして、私のお店でも毎日のようにアトピー性皮膚炎のご相談いただきますが、最近ではステロイドなどのお薬を長年使って来たので休薬したい、いわゆる「脱ステ」したい方々のご相談がめっきり多くなりました。漢方薬を使って身体の内部から炎症を抑え乍ら徐々に外用薬を減らすと無理なく休薬へ進み最終的には漢方のお薬も卒業されるケースが多いようです。また、アトピーの方々の殆どは乾燥感が強いようです。最終的には漢方のおくすりや食事で身体の中から潤すのが大切ですが、まずはスキンケアで乾燥を防ぐと痒みが軽減してステロイドなどのお薬を使う頻度も減少します。

特に、先ほどのステロイドの外用薬が徐々に強くなっている方はどこかで

漢方のおくすり

スキンケア

食養生

で「脱ステ」をめざすこと考慮に入れておかれるのも良いと思います。

アトピーなど乾燥肌におすすめのスキンケア「養麗潤」について詳しくは

http://www.druginui.net/lpo-yoreijyun/

 

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乾 康彦

乾 康彦

国際中医専門員イヌイ薬局
1957年1月6日大阪生まれ 慶応義塾大学理学部数学家卒業。
鳥取で大型ドラッグストア兼調剤薬局、相談薬局を5店舗経営。1990年より薬局の店頭で根本治療にふさわしい漢方による相談を始める。
2006年に中国で漢方の専門家として認められる国際中医師(現:国際中医専門員)認定証を取得。
生理不順、不妊、皮膚病、糖尿病、生活習慣病、ダイエット、便秘などの店頭相談は、5万件を超える。
「治療よりも予防 予防よりも養生」の思いを大切に、最近では忙しい現代人が安心安全に使える食材やスキンケア製品・「養麗(ヨウレイ)」シリーズの開発提供も行っている。http://atopy-druginui.jp

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